2009年8月31日月曜日

税額控除の計算ミスと更正の請求

Q:会社の申告で、株式配当に係る所得税額控除を計算ミスして、税額を過大申告していたのが判明しました。更正の請求することはできるでしょうか?

P:更正の請求を認めるとする判決があります。

A:この事件は、納税者が株式配当に係る所得税額控除の計算ミスをして法人税額を過大申告したことが判明し、更正の請求をしたところ、所得税額控除は申告書に記載された金額が限度であるとして更正すべき理由がない旨の処分がされたことから裁判になったものです。
この事件は最高裁までいった事件ですが、最高裁では、所得税額控除の規定は、二重課税を排除する趣旨で設けられたものであり、申告書に記載がある限り適用され、控除される金額は申告書に記載された金額であるとし、この規定は納税者が所得税額控除の適用を受けることを選択しなかった場合は、後から適用を受ける範囲を追加的に拡張する趣旨で更正の請求を許さないこととしたものと解されるとした上で、本件は納税者が一部の銘柄につき銘柄簡便法の計算を誤り、控除を受ける税額を過少に記載したもので、計算誤りは申告上明白ではないが、株式数の記載ミスに起因する単純な誤りであり、納税者が全銘柄の全部に税額控除を受けることを選択する意思があったことは申告書から見て取れるとし、こうした事情のもとで行われた更正の請求は範囲を追加的に拡張する目的ではないことから認められるとしました。

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