2010年7月7日水曜日

純損失の繰越控除ができない場合

Q:私は昨年の確定申告で、純損失の繰越控除の適用を受ける申告をしましたが、今年事業を廃止します。この繰越控除は切り捨てになるのですか?

P:一定の場合には、繰戻還付の適用を受けることができます。

A:純損失の繰越控除の申告をした人が、次の要件に該当する場合には、繰戻還付の適用を遡って受けることができることとなっています。
①居住者について、事業の全部を譲渡した場合又は廃止した場合、事業の全部を相当期間休止している場合又は重要部分を譲渡した場合
②①の前年に生じた純損失の金額がある場合
③その前年及びその前々年において、青色申告による申告書を提出していること
④①の事由が生じた年分の確定申告書を期限内に提出すること
したがって、あなたが過去2年間、青色申告の申告書を提出しており、今年度の確定申告書を期限内に提出するということであれば、過去に遡って純損失の繰戻還付の適用を受けることができることになります。
なお、純損失の繰戻還付の請求をした場合には、税務署長が調査をして、請求額を限度として還付又は還付請求の理由のないことを書面により通知することとなっています。
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