2010年7月14日水曜日

通勤費を給与の本給に含めて支給する場合

Q:当社では年棒制を導入しようと思っています。通勤費を含めて支給しようと思っていますが、通勤費相当額は非課税の対象としていいでしょうか?

P:給与に含めて支給している場合には、通勤費の非課税規定は適用されません。

A:給与所得者の通勤費用は、一般的に会社が負担していますが、この通勤費用は、本来的にはその受給者の給与所得を構成するものです。
しかし、通勤費用が実費精算的なものであり、世間一般で支給されていることなどから、所得税では、通勤手当のうち通常必要と認められる一定額は非課税とされています。
ただし、この通勤手当を給与に上乗せして支給するのではなく、お尋ねのように給与に含めて支給する形態を採りますと、通勤手当の非課税規定の適用は受けられなくなってしまいますので注意が必要です。
これは、非課税所得となる通勤手当が「通勤のために支出する費用に充てるものとして通常の給与に加算して受ける通勤手当のうち、通常必要であると認められる部分」について適用があるとされているからです。
つまり、通常の給与に加算せず、給与に含めて支給している通勤費相当額については、通勤手当の区分がないことから、非課税規定は適用されないということになるのです。
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