Q:先日、査察の概要が公表されたそうですが、どのような内容のものだったのですか?
P:着手件数は213件、告発率は71%でした。
A:さきごろ、国税庁から平成21年度の査察の概要が公表されました。
概要は次のとおりです。
平成21年度に査察に着手した件数は213件でした。
平成21年度に処理した事案に係る脱税額は、総額で290億円、そのうち告発分は255億円になっています。
告発した事案1件当たりの脱税額は、平均で1億7,100万円でした。
平成21年度に告発の多かった業種・取引は、都市部における地価高騰の影響を受けた不動産業、建設業、不動産譲渡、鉄くず関連業の好況による鉱物・金属材料卸も多く見受けられました。
告発の多かった業種・取引における脱税の手段・方法としては、不動産業では、取引で得た利益を全く申告しないものが多く、鉱物・金属材料卸、商品・株式取引及び不動産譲渡では、売上を除外するもの、建設業では、架空の原価を計上するもの、キャバレー・飲食店では、従業員等から徴収した源泉所得税を不納付とするもの、人材派遣業では、消費税の申告において、課税仕入に該当しない人件費を課税仕入となる外注費に科目仮装するものが多く見受けられたということです。
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